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バッテリー修理について
膨張バッテリーを使い続けた結果…実際に本体内部をご紹介致します。
[2020.12.13]
カテゴリー:バッテリー修理について
劣化したバッテリーを使用し続けることで、基板が熱を持ちやすくなったり、バッテリーが膨張して液晶画面を押し上げる等、多くの二次被害が想定されることは、当ブログでもご紹介致しました。膨張したバッテリーによって画面が浮き上がっている症状は、もしかしたら実際に体験された方もいらっしゃるかもしれませんね。では、浮き上がった状態のiPhoneは内部がどのようになっているのでしょうか。今回は、膨張したバッテリーを出張前に直しておきたいということで修理を承ったiPhoneXS Maxの事例をご紹介をさせて頂きます。
強制シャットダウンを何度も繰り返していたとのことでした。
バッテリーが非常に劣化していると、設定の中の「バッテリーの状態」では最大容量が表示されなくなります。多くの方は劣化していても劣化のメッセージが出るくらいになりますが、限界を超えて使っていると数字の表示がされなくなってしまうんですね。そんな状態のため、お仕事に出られると仕事現場に着いた頃には気付いたらバッテリー切れになっているとのことでした。正確には、充電器やモバイルバッテリーに繋がないと小一時間で電池残量が残っているのにシャットダウンしてしまうということだそうで、常に充電していないといけない状態だったそうです。油断して充電ケーブルを抜いたら、いつシャットダウンしてもおかしくない状態になっていたかと思います。
ホコリや水分が大量に入り込んでいました。
普段から衣類のポケットに入れて移動やお仕事をされることが多いようで、ポケット内のホコリが隙間から入り込んでいたり、蒸し暑い夏を車移動されることも多かったそうで水分も入り込んでいたようです。
真ん中あたりに6つくらいの穴が空いた部品が確認できるかと思いますが、これの少し上の赤い部分が水没マークと呼ばれるもので、お客様は水に触れないよう気を付けていらしたとの事ですが、大きく浮き上がった画面と本体の間から湿気が入り込み水没した時と同じ反応が出てしまったんですね。
最後に
動作の確認をしたところ、画面の反応も音声やカメラにも大きな影響は出ていなかったため非常にラッキーなケースだったのではないかと思います。本来バッテリー交換で済んだはずが他の部品まで故障してしまっては修理するにしても費用がかさんでしまいますね。ただ、長い事膨張したバッテリーを使っていたり、ここまでの汚れや水没マークが反応するほどに湿気が入り込んでいる場合、本体基板に大きな影響が出てくる可能性があります。使用を続ける際にはこまめなバックアップをお勧めさせて頂きました。今や最低2年程は使いたいiPhone、故障状況によっては4年くらい使い続けたい方もいらっしゃるかもしれません。お忙しい年の瀬かとは思いますが、より長くiPhoneを使用するためにも膨張などの症状が出たらお早めにバッテリー交換をされるのがいいかと思います。